乾 麻梨子さん
朝日放送アナウンサー
プロフィール
2002年卒業、74回生。2006年聖心女子大学文学部哲学科卒業後、朝日放送に入社。アナウンス部に所属し、『NEWSゆう+』サブキャスターをはじめ、テレビ、ラジオでさまざまな番組を担当。現在はABCラジオ番組『よなよな…』のパーソナリティー(月曜日担当)。
小林聖心に入学したきっかけは、
両親がお会いした卒業生の姿でした。
小学校に入学した日の私 ― まるで借り物のお人形のように、固く口を結んだ姿を写真で見ると、緊張と期待が入り混じったような懐かしい思い出が胸に広がります。入学のきっかけは、小林聖心の卒業生の方とお会いした両親が「分けへだてなく、どなたとでも明るく接する」姿に感銘を受けたからです。私も小学校から中学校、高等学校と小林聖心で歩んだ日々から大学まで、さまざまな方と明るく接する力を培い、現職に欠かせない素養を身につけることができました。
忙しくてもアナウンサーとしてやりがいを感じる現在から、勉強やクラブ活動に一生懸命だった学生時代を振り返ると、小林聖心に入学したあの日が“私らしい”人生のスタートだったと改めて実感します。小林聖心の学校生活から、憧れだったアナウンサーの夢を実現できたことはもちろん、入学前に両親が思い描いていた姿に近づけているならとても嬉しいです。
緊張しながら迎えた小学校の入学式当日。気づけば学校へ通うことが楽しみになっていました。
多彩な勉強や四季の年間行事を通して、
「自分で考え、行動する力」を養いました。
小林聖心で学んだ12年間には、主体性を伸ばす勉強や行事がたくさんありました。例えば、小学1年生の頃に経験した英語クラス。授業を受け始めた頃は、ネイティブの先生ばかりでなく、日本人の先生が話す英語もまったく理解できませんでした。しかし、体を大きく使ったボディランゲージによる会話表現や、英語の音楽を歌う指導により「この単語はこんな意味かな?」と意味を想像したり、答えを見つける楽しみを少しずつ感じるようになりました。伝わる英語表現や、会話の意味を理解できるようになったのも、授業を通して英語で「話す」「聞く」ことの醍醐味を体感できたからです。
こうした勉強面での成長はもちろん、奉仕の精神を学んだ「銀杏ひろい」や「ゆりの行列」などの宗教行事は、思い出に残る素晴らしい経験となりました。授業や学校生活を通して、誰かの役に立つという喜びや、人とのつながりの大切さを知ったことで、社会的にもひと回り大きく成長できました。
小学1年生から受けていた英語の授業。
短期留学や海外への興味を抱くきっかけになりました。
人前で英語の発表をする機会もあり、積極性を養うことができました。
オーストラリア短期留学で見たこと、
感じたことのすべてが刺激になりました。
12年間の思い出のなかで、特に印象に残っている経験は、高校2年生の時に訪れたオーストラリアにある姉妹校スチュアート・ホームへの短期留学です。自然豊かな環境で英語文化に触れ、ネイティブのなかに身をおくことで英語の表現力をさらに高めることができました。さらに、英語の実力を身につける素晴らしい経験であったと同時に、積極的に発言をして自分の意見を訴えかける現地の学生たちの姿によい刺激を受けました。小林聖心の学校生活で身につけた行動力には自信がありましたが、「もっと、自分から行動しなければいけない」と改めて感じたこのときの感覚は、今でも忘れられません。
帰国してから、現地で感じた想いを実現させるために、生徒会に立候補。当選後は議長として学校生活づくりに携わり、以前にも増して積極的に活動の輪を広げました。
高校2年生の時に訪れたオーストラリア短期留学での一枚。
タイへ体験学習に訪れた時の様子。寺院などを訪れ、異文化を肌で感じました。
きらきら輝くような、かけがえのない日々が、
私を形づくってくれました。
中学の3年間所属し、先輩後輩のつながりを学んだ演劇部での活動、合唱コンクール、体育祭の創作ダンス、ENGLISH DAYなど、語り尽くせないほどの素晴らしい思い出でいっぱいの学校生活は、かけがえのない宝物です。勉強や生活面の全てにおいて、先生方をはじめ、先輩・後輩・友だちと心をこめて向き合い、一緒により良いものを生み出そうとしていた姿勢が、今も私の基盤になっています。
小林聖心には、心と知性を育む環境があります。だからこそ、朗らかに力強く女性らしい人生を切り拓く卒業生が多いのだと思います。私も卒業生の1人として、他の方々に負けないくらい高い志と信念をもって強くしなやかに人生を歩み続けたいです。
高校のクラスで記念撮影。みんな仲が良く絆の強いクラスでした。
実行委員として学院祭を支えました。
高校のクリスマス・ウィッシングでは、
マリアを演じました。