松田 摩耶さん
西宮市 公立小学校
プロフィール
2009年3月卒業、82回生。関西学院大学教育学部幼児・初等教育学科へ進学し、子どもキャンプのリーダーとして企画・運営に携わるなど精力的に活動する傍ら、小学校教員免許を取得。
教員となった現在も、パワーみなぎる元気な子どもたちとともに、慌ただしくも楽しく充実した毎日を過ごしている。
中学校から入学でも、
すぐに友人と
打ち解けられたのは
先生方のおかげです。
小林聖心の卒業生である母の勧めで、中学・高校の6年間お世話になりました。公立の小学校から受験をして入学したため、入学式当日は知り合いが一人もいなく不安だったことを覚えています。女子だけの環境にも、戸惑いを隠せませんでした。しかし、「この中の誰かと仲良くできるのだろうか」と心配していたのは、ほんの少しの間。たくさんの行事をクラスメイトと乗り越えるなかで、自然と気の合う友人ができました。入学前に母が掛けてくれた「一生付き合える友達に出会えるから」という言葉通りになったのです。
大切な友人ができた背景には、先生方の存在が大きく影響していたと感じます。行事は生徒主体で進めるため、先生方はいつも縁の下の力持ちとして、私たちにそっと力を貸してくださいました。おかげで、私たちは自分達の力でやりきったという自信を持つことができ、行事を重ねるごとに、生徒同士の絆を深めることができました。常に生徒を信じ任せてくださる先生方の存在は、人間関係を形成するうえでとても良い影響だったと感謝しています。
黙想会で見えてきた本当の自分。
心の軸を育むことができました。
中学一年生のときに、黙想会で「今まで関わったすべての人の名前を書き出しなさい」という課題を与えられました。それまで自分自身について深く考えたことがなかった私には、とても衝撃的な課題でした。何故ここまで黙って考え事をしなければならないのかと不思議に思っていましたが、今の自分がどのような環境やきっかけによって成り立っているのか読み解くことに、だんだんと夢中になっていたことを思い出します。
6年間、少しずつ自分と向き合い続けた結果、「私はこういうことに感動して、こういうことに腹を立てるんだ」と、自分を客観的に見ることができるようになりました。自分自身のことを理解できると、どのようなときも冷静に対処できるようになります。例え人から自分の欠点を指摘されたとしても落ち込むことなく、何を言われてもぶれない心の軸を育むことができました。
修学旅行での新幹線車内にて
修学旅行での一コマ
クラブでの経験が、教師としての
今につながっています。
6年間打ち込んだ、なぎなたクラブでの経験は忘れられません。 なぎなたのなの字も知らない状態でしたが、高校生の先輩方は、私たち新入部員に技術や心構えを手取り足取り教えてくださいました。しかし、中学生の頃は先輩方の指導に反発した時期があり、仲間と一緒に休んだこともありました。
未熟だった私も高校生になり、部長としてクラブをまとめる立場に。いざ指導してみると、厳しいだけの練習になってしまったり部員たちのモチベーションを上げることができなかったりと、失敗や苦労の連続。悩みを分かち合い、支えてくれた同学年の仲間の存在は、とても心強かったです。 どうしたらもっといいクラブになるのか常に考え、練習内容など試行錯誤しました。その甲斐あってか、部員たちから「楽しかった!」「できた!」という言葉が増え、それを聞く度に嬉しい気持ちが込みあげてきたことを、今でも鮮明に覚えています。
クラブでの経験をとおして、「できた!」と喜ぶ人の手助けがしたいと強く思うようになりました。間違いなく、教師としての原点になっています。
試合中。普段は仲の良い仲間も、
この時は試合相手です。
学院祭でのなぎなたの演技(手前の右)
ペアになった友達とはとても仲良くなります。
人として大切な姿勢が身に
ついた6年間。
小林聖心は自慢の学校です。
小林聖心では、さまざまな奉仕活動に取り組みます。その経験のおかげで、人として大切な「“おしまない”を自然にできる」姿勢が身につきました。社会に出てみると、頑張りが目に見える仕事や目立つ仕事、派手な仕事には積極的に手を挙げる人が多くいる反面、目立たず、評価されず、人が避けるような仕事を進んでできる人は少ないように感じます。やるべきことが自然にできるということは当たり前なことではなく、6年間で育まれた姿勢だったのだと実感しました。
中学からの入学に、不安を抱えたり戸惑ったりすることもあるかもしれません。しかし、同級生や先輩、先生方を信じ目の前のことに一生懸命向き合えば、自分の柱を築くことができます。その柱はきっと、一生の財産になるでしょう。「私は小林聖心出身です。」と胸を張って言うことができる、自慢の学校です。
一生懸命答えてくれる姿が私のパワーの源です。
行事ごとに黒板にメッセージを書いて子ども達を盛り上げます。