雨音で目が覚めた2日目。午前に予定していた散策は、雨が止むのを待ち、コースを一部変更して実施しました。散策が始まる頃には雨も上がり、雲の隙間からは青空も見えました。雨に濡れた緑はとても美しく、子供たちは何度もiPadで写真を撮っていました。
午後からは、子供たちがFTで一番楽しみにしていた高山散策。日下部民藝館で昔の暮らしを学んだり、古い街並みの景観を見たりしながら、同時に、高山グルメを味わったり、いろんなお店で買い物を楽しんだりしました。
あるお土産屋さんでは、小林聖心の子供たちだと分かると随分と値引きしてくれました。実はこのお店、現10年生が6年生の時、ある班が雷雨を凌ぐために雨宿りをさせていただき、さらに、教師に連絡するために電話まで貸していただいたお店なのです。その時の礼儀正しい子供たちの姿をよく覚えてくださっていて、今日の出来事につながりました。とても誇らしい気持ちになりました。
今日は夕食後も活動が盛りだくさんです。
まずは高山の伝統工芸、一位一刀彫師の津田さんのお話を伺いました。子供たちの成長が見えたのは質問コーナー。これまでたくさんのインタビュー学習を経験してきた子供たちは、次々と手を挙げました。核心をつく質問に、津田さんも思わず「いい質問ですねえ」とおっしゃってくださいました。「感動を忘れないことが大切。そこから次のものが生まれる」「うまくいかない時は、それを目の前から隠す。そればっかり見ない」など、一位一刀彫に限らず、子供たちの生活にもつながるお話でした。
最後は、さるぼぼ作りです。飛騨の言葉で「さるの赤ちゃん」を意味するさるぼぼは、健康や縁結びなどの願いがこめられたお守りです。子供たちは針と糸を器用に使い、とても上手に仕上げました。同じように見えても一つ一つ個性があり、みんな自分のさるぼぼが一番かわいいと思っていることでしょう。
2日目を終え、疲れも見え始めています。疲れてくると心の余裕も失いがちです。子供たちの心が試される時。いい思いも苦い思いも、すべて友達と共有(sharing)することを通して、心を磨いてほしいと思います。