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校長より
2022.01.31
丘の学び舎 その157

「一月は行く」とはよくいったものです。2022年の年明けから、はや一か月が過ぎようとしています。毎夕発表される新規感染者数を眺めては、緊張感を高める日々です。猛烈な感染拡大はどこでピークを迎えるのでしょうか。二月の終わりには、少しほっとしたいものです。
先週行われた9年生黙想会のテーマは「いのち」です。オンラインを通して流れてくるスライドの言葉や絵、そして、神父様の優しい語りかけや歌などを通して、中学校卒業間近の9年生が「いのち」と真剣に向き合いました。神父様のお話の中に、幾度となく、「温かい」という言葉が出てきました。「温かい心」「温かいことば」「あたたかい思い」等々。日向ぼっこをしているかのように、子供たちの心に温かさが伝わったのであれば、これ以上の黙想会はありません。
私は、「いのち」の「い」にとても興味があります。「いのち」の「い」は「息」の「い」です。「生きる」の「い」、「祈り」の「い」。すべて「息」と関係します。神様が人間を創ってくださった時に、生きるようにと吹きかけてくださった「命の息」です。私たちが生まれた時に、「おぎゃあ」という産声とともに肺で呼吸を始めた、その「息」です。この息を通して、長い命の歴史の旅が続き、私にまでつながっています。私の前に生きていた人すべてと、今この時に生きている地球上のすべての人の命がつながっています。そう思うと、一呼吸一呼吸が大切に思えてきます。いつの時代も、色々なことはあるかもしれませんが、一人ひとりのいのちは多くの人とのつながりの中にあり、その根底には、命をくださった神様の温かい思いがあることを、今一度思い起こしたいと思います。
冷たい風の中で、蝋梅が可憐な花を咲かせています。春の訪れを心待ちにしながら、コロナの波が収まるのを静かに待つことといたしましょう。

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