校長より
2022.01.24
丘の学び舎 その156
大寒を迎え、先週は暦通りの寒さが続きました。雪や雹が舞い散ることもありましたが、子供たちはいたって元気です。大はしゃぎで、雪を集めて遊んでいました。
一年で最も寒いこの時期、中高では黙想会のシーズンを迎えます。先週の7・8年生を皮切りに、9年生、12年生、そして10・11年生と続きます。学年の最後を締めくくる大切な行事です。
中高生は、全員、黙想会ノートというものを持っています。そこには、神父様のお話や、個人で祈ったりふり返ったりした内容、そして、最後のまとめや決心など、二日間の黙想の軌跡が綴られています。さらに、その年にいただいた御絵も貼られていて、黙想会ノートはさながら心の宝箱のようです。
この黙想会ノートがどんなに自分にとって大事なものであるかということを、卒業生がよく語ってくれます。卒業して何年もたってから、そっと開いてみるのだそうです。そこに綴られた中高生の自分。「あの頃はこんなことを悩んでいたのだ」とか「この時のあの神父様のお話が、これまで私を支えてくれた」とか追憶するとのこと。ノートを読み返し、振り返ることで、自分との新たな出会いが生まれるのだそうです。
小林聖心の子どもたちにとって、黙想会は、年に一回、しっかりと自分と向きあい、他者と出会いなおす、貴重な時間です。そして、私も他者も、地球上のすべてのいのちを包み込んで見守っていてくださる、神様のまなざしにふれる機会です。
今年も生徒一人ひとり、かけがえのない二日間を過ごすことができますように。そして、今年の黙想会ノートに綴られたことが、何年か後のそれぞれに、生きる喜びを与えてくれますように、心から祈ります。