先週の土曜日、秋晴れの美しい日。第2回中学校入試説明会と小学校転編入試説明会が開催されました。ご来校いただいた方々に、小林聖心の教育について、少しでもご理解いただけたのであれば幸いです。
先週の「丘の学び舎」では、9年生の墨絵を紹介しました。今日は、3年生の図工の作品です。先日、3階のワークスペースを歩いていたら、カラフルな動物たちがあまりにも楽しそうに木の上に乗っかったり、ぶら下がったりしているので、思わず足を止めて、一匹一匹眺めてしまいました。先生からの課題は、ジャングルの動物を自由な色彩で描きたいように表現してみることだったそうです。動物の姿全体は、胴や顔、手足のパーツの貼り合わせにより、思い思いの格好で、とても活き活きとしています。この動物はこの色といった固定観念から解放されると、子供たちはこんなにも豊かな表現をすることができるのだと、本当に感心しました。それぞれの子供が内側に秘めている世界を垣間見る思いがしました。
ジャングルといえば、生物多様性のことを考えずにはいられません。ジャングルは生物多様性の宝庫です。その生物多様性の危機的状況を重要なテーマとして取り上げたのが、1992年のリオ・サミットです。その後1995年に始まったCOP(国連気候変動枠組み条約締約国会議)は今回で26回目。グラスゴー宣言として、2030年までに森林破壊をなくすとする共同声明が発表されました。しかし、生物多様性が人類史上これまでにない速度で失われている現在、生態系から得られる恵みを回復させるためには、国の利害を超えた連帯が実現しなければなりません。
3年生の作品を眺めながら、生物多様性が失われていく世界では、人間の多様性や個々の尊厳も失われていくのではないかと感じずにはいられませんでした。子供たちが大人になった時、人間も動物も、すべての生命が活き活きと生きられる、多様性に満ちた地球共同体を目指し、人類の連帯が進んでいることを願わずにはいられません。
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校長より
2021.11.15
丘の学び舎 その148