校長より
2021.10.04
丘の学び舎 その142
秋晴れが続きます。まだまだ気温は高いですが、空気は爽やかで空が高く、心も軽やかになります。いよいよ後期が始まりました。中高では期末試験が終わってクラブ活動も再開され、先週の土曜日はあちらこちらで、活動に励む姿が見受けられました。校内でオーケストラの演奏が聴こえてくるのは、本当にいいものです。感染症対策を講じながらの活動ですが、生徒の生き生きとした姿に、こちらも元気をもらいました。
ところで、秋の空はなぜ高く感じるのでしょうか。空の「透明度」と関係があるようです。秋になると大陸育ちの高気圧に日本列島は覆われます。この高気圧は空気中に含んでいる水蒸気の量が少ないため、空の青さが濃く、空が澄んで見えるようになるというのが主な理由のようです。
高い空を眺めていると、讃美歌18番「心を高くあげよ」の歌が浮かんできます。「『こころを高くあげよ!』 主のみ声にしたがい ただ主のみを見あげて こころを高くあげよう。」水蒸気や砂やほこりが少なく、空気が透明だと空が高く見えるように、私たちも澄んだ心で神様に心を高くあげることができるといいですね。この讃美歌の2番ではこのように続きます。「霧のようなうれいも やみのような恐れも みなうしろに投げすて こころを高くあげよう。」
緊急事態宣言も解除となりました。しかし、「コロナと共に」の生活は続きます。学年を越えて集まることが伝統である小林聖心の学校生活を思うと、淋しい限りです。何の心配もなく、思いっきり伸び伸びできないでいる子供たちを見ていると、せめても、憂いや恐れを乗り越え、秋の空のように高く澄んだ心を与えてくださるようにと祈らずにはいられません。