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校長より
2021.07.05
丘の学び舎 その129

いよいよ、7月に入りました。梅雨前線の停滞に伴う、洪水や土砂災害の情報に心が痛みます。梅雨が明けたら、今度は猛暑でしょうか。
ところで、私の日課の一つに、日に何度か、小学校校舎と本館の間を行き来するということがあります。その度に、学校のシンボルである「みこころのご像」の前を通ることになります。ふとイエス様の足元を見ると、台座のところに、よく何かが置かれています。松ぼっくり、石ころ、葉っぱ、時には、シロツメ草で編んだ首飾り等、様々です。それらを目にする度に、その日見つけた宝物や、お気に入りをそっとお捧げし、イエス様に向かって手を合わせる子供たちの様子が目に浮かび、思わず顔がほころびます。石ころも葉っぱも、子供たちにとっては、イエス様への最高の贈り物なのです。
「お捧げする」ということ。これはどんな宗教にもみられる、人間にとって非常に尊い行為です。祈りを捧げる、供え物を捧げる、歌を捧げる等々、捧げるものは様々です。大切なのは、人間が神様や仏様を礼拝し、感謝を伝えたり、喜んでいただいたりするために、自分にできる最高の行いや物を差し出すことでしょう。物は、いわゆる単なる物ではありません。自分にとって意味があり、価値あるものですから、自分自身ともいえます。「みこころのご像」に捧げられた小さなものを、神様はどれほどお喜びになり、慈しみ深いまなざしで子供たちの姿を眺めていてくださることでしょう。
心の柔らかい子供たちが、「お捧げする」ということを学べる宗教的雰囲気が学校にあること、そして、こんな「お捧げする」という行為が自然に行われる学校であるということを、これからも大切にし続けていきたいと思います。そして、最終的には、神様からいただいた自分という尊い存在を神様に捧げるべく、与えられた賜物を活かし、時間やエネルギーを費やして、神様に喜んでいただけるような「希望のつくり手」となることができますようにと祈るばかりです。

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