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校長より
2020.06.05
丘の学び舎 その68(中高生版)

中高生の皆さんへ
今日は2年生と12年生が登校し、これですべての学年が一度は登校したことになります。これから順調に分散登校が進んでいきますようにと祈るばかりです。
今日お話したいのは、水曜日の小さな出来事です。お仕事を終えて本館校舎を出ると、小学校校舎の向こう側、西の空が真っ赤に染まっているのに気が付きました。真っ赤といっても真紅ではなく、オレンジ色がかったとても神秘的な赤です。思わず「わーっ」と一人で声を出してしまいました。見る見るうちにその色は薄くなっていきましたので、ちょうどよい瞬間に立ち会ったのかもしれません。美しい夕焼けを見て感動し、幸せな気持ちになりました。一日の終わりに、ほっとさせられた出来事でした。
美しいものを見て感動する気持ち、これは「Sense of Wonder」ということができます。 「沈黙の春」という本で日本でも話題になったレイチェル・カーソンのことはご存じでしょう。そのレイチェル・カーソンの著書「The Sense of Wonder センス・オブ・ワンダー」(上遠桂子訳)のことを、その日の夜は久しぶりに思い出しました。その本の最後でレイチェル・カーソンは述べています。「自然にふれるという終わりのないよろこびは、けっして科学者だけのものではありません。大地と海と空、そして、そこに住む驚きに満ちた生命の輝きのもとに身をおくすべての人が手にいれられるものなのです。」
登下校中の小学生を見ていると、どれほどこの世界は新鮮で驚きと感動に満ち溢れていることか、教えられることが度々あります。年齢が上がるにつれてその驚きは薄れ、大人になるとすっかり慣れっこになってしまうのかもしれません。今は、ウィルスに悩まされている私たちですが、そんな時でも、この世界はやはり驚きと感動に満ち溢れているのではないでしょうか。どうぞ日々の生活の中で小さな「Sense of Wonder」に出会い、そこから生きる喜びをいただくことができますように。

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