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校長より
2022.11.14
丘の学び舎 その121

先週の土曜日は、中学校の第二回入試説明会と小学校の転編入試説明会が行われました。秋晴れの中、紅葉の美しいキャンパスに皆様をお迎えすることができました。ご来校くださった方々に、小林聖心の教育をよりよくご理解いただくことができたのであれば幸いです。
今日の写真は、中学校通用口から見える景色です。まるで額縁の絵を見ているかのように、センター下から通用口に向かう、4重の扉の枠の向こうに、日々刻々と色合いを変えていく樹々を眺めることができます。この建物を設計したレーモンドは、すべてを見通して配置を考えていたのだろうと思わずにはいられません。小林聖心の子供たちは、こんな景色を、日々校内のあちらこちらで眺めながら、育っていきます。
説明会で必ずお話しすることの一つに、人間の成長には、目に見える力と目には見えない力の両方が大切である、ということがあります。学校の建物や自然環境は、見えない力を育むために重要な意味を持っています。四季の移ろいと、その時々の空気。木々の変化。鳥のさえずり。その中に佇む、校舎という空間。
現代は、どうしても、見える力、何かができるという具体的な資質に注目が集まります。もちろん、見える力は大いに必要です。聖心の教育も、実際に何かができるという力をしっかりと育みます。しかし、見えない力を忘れた見える力は、自己本位で、肝心なものを置き去りにして、進んでいってしまうような気がしてなりません。見えない力は大いなる存在である方につながることを通して、「いのち」の深みにおいて育まれていくのだろうと、秋一色のキャンパスを歩きながら考えています。

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