台風一過。秋らしい青空が広がっています。三連休が終わり、いよいよ前期締めくくりの時期です。
日本のカトリック教会は、9月1日からアシジの聖フランシスコの祝日である10月4日までを「すべてのいのちを守るための月間」とし、共に暮らす家のために祈り、また守るよう呼びかけています。今年のテーマは、詩編19編からインスピレーションを得た、「被造物の声に耳を傾ける」です。
天は神の栄光を物語り 大空は御手の業を示す。
昼は昼に語り伝え 夜は夜に知識を送る。
話すことも、語ることもなく 声は聞こえなくても
その響きは全地に その言葉は世界の果てに向かう。
私たちは、日頃、声にならない声にどれ程気づいているでしょうか。聴こえなくても、耳を澄ませば響いている声、伝わってくる声があるはずです。神様が創られたすべてのいのちの声。「話すことも、語ることもなく、声は聴こえなくても」、全地に響き渡る声。
「これまでに経験したことのないような大雨」という表現を、最近、天気予報でよく耳にするようになりました。今回の台風に関する報道でも、幾度となく使われていました。気象データを取り始めてから一度も「経験したことのない」ような状況に陥る前に、人間が聴いておくべきであったいのちの声があったのではないでしょうか。自然、動物、人間、そして、それらが共に生きる地球全体。台風が過ぎた後の大空を見上げていると、神様の御手の業を見ている思いがしました。
宇宙万物の造り主である神よ、あなたはお造りになったすべてのものを
ご自分の優しさで包んでくださいます。
わたしたちが傷つけてしまった地球と、この世界で見捨てられ、忘れ去られた
人々の叫びに気づくことができるよう、一人ひとりの心を照らしてください。
「すべてのいのちを守るためのキリスト者の祈り」より