校長より
2020.04.15
丘の学び舎 その31(中高版)
中高生の皆さんへ
週末からの荒れたお天気が回復し、さわやかな青空が広がっています。先日、読書のお話を書いた後、ふと本棚を見上げると、「きっと『大丈夫。』」という本のタイトルが目に留まりました。「大丈夫!」。これはきっと神様が今の私に語りかけてくださった言葉に違いない、そう思うと、とても元気が出てきました。
この本を書かれたのは、小児科医の細谷亮太先生です。先生は小児がんと闘い、沢山の子供たちの治療に当たってこられました。そんな先生の愛読書は、「少女パレアナ」です。パレアナは、「いいことさがし」をして、「どんなにつらいときでもどんなに悲しいときでも、なんとか喜びの種子を見つけよう」とする女の子です。細谷先生も、お医者さんとして働いていると、辛いことや、やりきれない気持ちになることが度々です。そんな時、パレアナが教えてくれた「いいことさがし」をなさるのだそうです。すると、生きることの悲しみに押しつぶされそうになっている先生に感謝の気持ちが湧いてきて、元気を取り戻し、「大丈夫」という気持ちになれるのだそうです。そして、「大丈夫」と思っているうちに、本当にそうなるのをいつも体験してこられたようです。
新しい命に誕生なさったイエス=キリストが、弟子たちの前に現れておっしゃったのは、まさに「大丈夫!」です。そして、その「大丈夫」の根拠はただ一つ、「私があなたといっしょにいる」からです。私たちも、今、このイエス様の「大丈夫」を聞いていたいですね。その「大丈夫」は単なる気休めでも、励ましでもないことを皆さんは知っていると思います。イエス様の大丈夫は、世界を創り、一人ひとりに命を与えてくださった神様に基づく、ゆるぎない「大丈夫」なのです。