Top > わたしが歩いてきた道 > インタビュー7
わたしが歩いてきた道 わたしが歩いてきた道
小林聖心女子学院が教えてくれたこと
Top > わたしが歩いてきた道 > インタビュー7

皆見 まりこさんみな  み

在東京ペルー共和国総領事館 総領事秘書

プロフィール

2005年卒業、77回生。立命館大学国際関係学部国際関係学科卒業後、メキシコに渡り、通訳や翻訳業務に従事。帰国後、現在は在東京ペルー共和国総領事館に勤務し、日本とペルーの交流事業や日本に暮らすペルーの人たちの支援業務などに携わる。

カトリック教育を身近に感じていた私 —  
導かれるように小林聖心へ。

幼稚園の頃、母親によく連れられて、近所のカトリック教会の日曜学校に通っていました。そこにいらっしゃるシスターがとてもお優しい方で、教会に行ける日曜日がとても待ち遠しかったことを覚えています。両親はそんな私の姿を見て、カトリック教育が受けられる小林聖心への入学を決めたようです。

入学式の日は、同じ幼稚園に通っていた友人も一緒でしたので、緊張することもなく参加できたように思い出されます。クラスで前の席に座っていた同級生とは、その日から仲良くなり、20年以上経った今でも大切な友人。「小林聖心の友人は一生の友人」とは、同窓生の皆が口をそろえて言うことです。その通りの出会いが早くも入学初日に訪れたのですから、私はとても恵まれていると思います。

小学校入学式の日、正門前で。姿勢を正して少し誇らしげ。入学が嬉しかったのだと思います。(写真中央)

小学校のおいもほり遠足で友人と。
一番の財産は、12年間を共に過ごした同級生たちです。(右から2人目)

先生に優しく見守られ、
明るく何事にも積極的な性格に。

小学校に入学した頃の私は、どちらかといえばおとなしい子でした。そんな私が外向的な性格になれたのは、小学校の教えによるところが大きかったと思います。担任の先生は「もっと活発でないといけない」と欠点を直すように指導されるのではなく、いつも優しく受け入れてくださり、たくさん声をかけてくださいました。当時のことを母親に聞くと、「落ち着いていて思考力のある子ですね」と先生に褒めていただけたことがとても嬉しかった、と話していました。良き理解者である先生に見守られ、心身ともにのびのびと成長できたようです。

中学・高校生になると、生徒会の役員や学校行事の委員を務める機会が増えました。高校2年時には修学旅行実行委員長として、学年の先生方と一緒に旅行企画・運営を任され、その経験は自分にとって大きな自信になりました。また、高校最後の年には、学年として球技大会・水泳大会・体育祭のすべての体育行事で優勝を目指し、実際にその達成がかないました。最後の体育祭で優勝が決まった瞬間は、皆で泣いて大喜び。最高の思い出です。
学校行事への積極的な取り組みを通して、リーダーシップや団体行動の基本を養うことができました。

やさしく話しかけてくれた担任の先生。
おかげで学校生活に慣れることができました。

修学旅行実行委員のメンバーと旅行後に撮った1枚。学年の先生方とも親しくなりました。(中央列の左端)

中学1年から6年間続けたバレーボール部のみんなと。他校との試合では数々のドラマも。(前列右)

ネイティブ式の英語教育、学校行事を通じて、
真の国際人としての素養が磨かれました。

ネイティブの方と英語でお話するときに、英語の発音を褒められることがあります。その度に小林聖心の英語教育に感謝しています。小林聖心では小学1年生から外国人教員による授業があります。耳から学ぶネイティブ式の授業で、幼少期に発音の基本を体に染み込ませるのです。中学、高校でも、暗誦大会やクラスで英語劇をつくりあげるEnglish Dayなどの行事があり、楽しく英語を学ぶ機会が豊富でした。そのおかげで、外国の方と流ちょうに話す英語力が自然と身につくようになるのだと思います。

将来、国際的な仕事に就きたいと思ったきっかけは、中学3年生の夏休みに参加したオーストラリア体験学習でした。ホームステイをしながら現地の姉妹校に通い、そこの学生たちと仲良くなれたことで、外国語でコミュニケーションする楽しさを知ったのです。小林聖心にはいつも様々な国の姉妹校から留学生が訪れていたこともあり、国際交流の楽しさを感じる機会が身近にあったことも大きかったと思います。また、奉仕活動を通してアジアやアフリカ、中南米などの国々について学び、海外へと視野を広げることができました。

オーストラリア体験学習で、姉妹校のホストシスターと。とても親切に迎え入れてくださいました。

オーストラリアでの書道体験イベント。異文化交流の楽しみを知りました。(緑の浴衣)

キリスト教の精神、奉仕する心 —
小林聖心の学びは今も私を支えています。

卒業後の進路は悩みましたが、担任の先生の助言もあって聖心とは別の大学の国際関係学部を選びました。大学ではスペイン語の習得に力を入れて、メキシコに留学。現在は在東京ペルー共和国総領事館で働いています。遠い異国の地で暮らす在日ペルー人の方々を保護することが任務である現在の仕事は、小林聖心で培ったキリスト教に根ざした価値観や奉仕の精神が深く役立っています。

これまで様々な国の方々と出会う機会がありましたが、「Sacred Heart(聖心)」で育ったと話すと、とても多くの方に通じることに驚かされます。小林聖心では、多くの卒業生が国内外問わず様々な分野で活躍しています。このことからも、世界に目を向け、他人のために奉仕する心を持った、実行力のある女性を育てる学校であることがうかがえます。

海外に目を向ける必要性は、今後ますます高まっていくことでしょう。これから入学される皆さんには、小林聖心でのチャンスを大いに利用して、夢や目標を描きながら、青春時代を楽しまれることを願っています。

総領事の通訳として、多くのペルー人が暮らす群馬県の知事への表敬訪問に同行したときの一コマ。

2013年3月、スペイン語検定授賞式にて。スペイン語検定1級に合格し、成績優秀者としてスペイン大使賞を受賞しました。

pagetop